第6段落
異なる種類の体が存在し、それぞれに応じて異なる活動が存在します。犬はある種の活動を楽しみ、猫は他の活動を楽しみ、そして人間はまた別の活動を楽しみます。体の違いに応じて異なる活動があります。しかし、私たちが真実の水準に至るときは、そして自分はこの体ではないと理解するときは、そのときは私たちの活動は物質的な活動から霊的な活動へと変化します。私たちが自分は体だと思って暮らしている限り、私たちの活動は物質的です。しかし、「私はこの体には属さない。アハム・ブラーマースミ、私は霊魂だ」と理解した途端に、私たちの活動はその認識に添ったものになるでしょう。つまり、それらの活動は、物質的な、あるいは体に基づく水準によって触発されないようになります。体から離れた自分の正しい自己認識を知ることは、本当の知識です。しかし、この知識は私たちが体に基づく自己認識に執着する限りは否定されます。 第7段落 聖典には、私たちが自分を体だと思って生きている限り私たちのすべての行いは敗退する、と書いてあります。子供は無明の中に生まれます。そしてもしも彼が成長しても自分は体だと思ったままでいれば、彼は闇の中で生きます。彼の位置づけはスードラのそれです。ヴェーダ文献によって、今の時代には誰もがスードラとして生まれるということを私たちは知ります。したがって、誰もが自分の本当の自己について教育される必要があります。しかし、もしも私たちが自分の父と母による誕生に満足していれば、私たちはスードラのままでいるでしょう。私たちは清めの過程を辿ってブラーマンの(brahminical)水準に上がらねばなりません。 第8段落 前述のように、不純な生活には四つの基本的な特徴があります。不正な性生活、陶酔物を摂取すること、肉食すること、および賭け事をすることです。ヴェーダの原則によれば、結婚関係の外で性交にふけるべきではありません。したがって、人間の社会には私たちを犬や猫から区別する結婚の制度があります。私たちがヒンズー教徒であれ、イスラム教徒であれ、キリスト教徒であれ、私たちは結婚の制度を認めます。この制度の目的は不正な性交を避けることです。ヴェーダの制度によれば、陶酔物もまた、薦められません。肉食も良しとされません。人間は非暴力的であるべきだからです。私たちには十分な穀物と果物と牛乳と野菜が与えられており、かわいそうな動物を殺す必要はありません。肉を食べなければ栄養が足りないという人たちもいます。しかし、このクリシュナ意識運動の生徒たちは肉食を止めて大変健康ですが、肉を食べている人々は肉を食べているにも関わらず、いろいろな病気にかかったり不健康な状態になったりしています。賭け事もまた、薦められません。単に心を乱すだけだからです。 第9段落 つまり、これが人がブラーマナになるための浄化過程なのです。この道は誰にでも開かれています。ブラーマナは正直で純粋であり、忍耐強く、質素で、知識と神への信仰に満ちた者です。その人は自分の心と感覚を統御することもできます。現在では、ブラーマナが切迫して必要とされています。ほとんどすべての人がスードラだからです。ほとんどすべての人が、体を維持することと食べることと眠ることと性交することと身を守ること、それだけに気持ちを完全に向けています。これらはすべて動物とスードラの特徴です。 第10段落 互いに調和して機能している四つの区分がなければ、人間の社会は平和ではあり得ません。これらの四つの区分とは、ブラーマナ、クシャトリヤ、ヴァイシャ、スードラです。これらについて、クリシュナはバガヴァッド・ギーターの中で次のように述べておられます。 (サンスクリット引用) 物質自然の三つの相と、それらにあてがわれた仕事に合わせて、私は人間社会の四つの区分を作りました。そして、私はこの制度を創った者ではありますが、私は変化しないので、行為者ではありません。あなたはこのことを知るべきです。」(BG4.13) 第11段落 人間社会のこれらの四つの区分は、人工的ではなく自然なものです。物質世界ではすべてが物質自然の三つの相ーーー徳、熱情、無明ーーーの影響のもとで機能しているからです。私たちが物質世界にいる限り、すべての人を同じ枠の中に振り入れることは不可能です。皆それぞれに物質自然の相の影響のもとで動いているからです。しかし、私たちが物質の水準を超越するとき、そこには一体性があります。そのときはすべての区別が崩壊します。したがって、問うべきは「いかにして物質自然の相を超越するか」ということであり、その超越こそがクリシュナ意識のプロセスそのものなのです。クリシュナ意識に至ると、私たちは直ちに物質自然の相を超越します。 (サンスクリット引用) 「どのような状況にあっても堕落しないで完全に献身奉仕に身を捧げる者は、直ちに物質自然の相を超越し、そうしてブラーマンの水準に至ります。」(BG14.26)
by ammolitering4
| 2009-05-25 13:29
| 「クリシュナ意識への上昇」
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