ヴィシュヌ・プラーナによると、物質的なエネルギーはアヴィデャ、すなわち無知と呼ばれ、感覚的な楽しみのために結果を求めて為す行いの中に現れます。しかし、生命体は感覚的な楽しみのために物質的なエネルギーによって惑わされて囚われる傾向があるにも関わらず、反物質エネルギー、すなわち霊的なエネルギーに属しています。この意味では生命体は肯定的なエネルギーであって物体は否定的なエネルギーです。物体は、霊的な全体の直接的で欠かすべからざる小片である、優性で霊的な、すなわち反物質のエネルギーと接して初めて成長します。生命体によって表されるこの霊的なエネルギーの問題は、疑いもなく一般的な人には大変複雑で呆然としてしまうような事柄です。時には、そのような人でも不完全な感覚を通して部分的に理解し、時には全然分かりません。したがって、最高の権威であるシュリー・クリシュナから、あるいは主から続く師弟継承に連なって主を代弁する献身者から聞くのが一番なのです。
このクリシュナ意識運動は、神を理解することを目的としています。霊的指導者はクリシュナの生きた代弁者であり、外から助けます。超魂としてのクリシュナは内から助けます。生命体はそのような助けを利用して人生を成功させることができます。私たちは、この運動を理解するために正統で権威ある書物を読んでくださるよう、すべての人にお願いします。私たちは、「真訳バガヴァッド・ギーター」、「主チャイタンニャの教え」、「シュリマッド・バーガヴァタム」、「至高の人格神クリシュナ」、および「献身の甘露」を刊行しました。また、毎月多くの言語で「至高神への回帰」(バック・トゥ・ゴッドヘッド)という雑誌を発行しています。私たちの使命は、終わりもなく生と死を繰り返す輪廻という落とし穴から人類を救い出すことにあります。 誰でもクリシュナのところに戻ろうとすべきなのです。私たちは「至高神への回帰」誌に「宇宙の向こうに」という記事を載せました。そこでは、バガヴァッド・ギーターに述べられている知識に基づいて、この宇宙の向こうにある場所を描写しました。バガヴァッド・ギーターは大変人気の高い本で、アメリカにもインドにもたくさんの翻訳や解説が出回っています。しかし、不幸にして西洋にはたくさんの愚か者が来てバガヴァッド・ギーターの解説をしました。彼らは本当の情報を与えないで人をはったりで騙すので、愚か者と呼ばれるのです。しかし私たちの「真訳バガヴァッド・ギーター」では、霊的な自然が断固たる権威をもって描写されています。 この宇宙は「自然」と呼ばれますが、その他にももう一つの自然があり、そちらのほうが優性です。宇宙は劣性な自然であり、現れては消えるこの自然の向こうにはもう一つの自然があり、それはサナータナ、永遠と呼ばれます。ここに現れているもののすべてが一時的であることを理解するのは簡単です。明らかな例は私たちの体です。もしある人が30歳なら、30年前にはその人の体はありませんでした。そして、50年もすればまた消えてなくなります。これが自然の厳然たる法則です。波が何度も寄せては返すように、現れては消えるものなのです。しかし、物質主義者たちは単にこの、やがて死を迎える人生ばかり気にしています。一寸先は闇。いつ終わってもおかしくないのが人生なのです。さらに、この体が死ぬのと同様、この巨大な物質の体、すなわち宇宙全体も、やがて破壊されます。そして、私たちが幸運だろうが不運だろうが、あの星にいようがこの星にいようが、すべてが終わりを迎えるのです。それなら、なぜ私たちはすべてが終わりを迎えると分かっている天体へ行こうとしているのでしょうか。私たちはクリシュナロカを目指すべきなのです。これは霊的な科学です。理解しようと努めなければなりません。そして、これを自分で理解したら、その後はこのメッセージを世界中に広めるべきであるのです。誰もが暗闇の中にいます。人々は何の知識も持っていないのにとても誇らしげです。しかし、10年もの間努力して月へ行って石ころを持って帰るのは、知識の進歩ではないのです。宇宙旅行者たちはひどく誇り高く感じています。「すばらしい、私は月に触れた」と思っているのです。しかし、それで何が得られたでしょう。たとえ月に住むことができても、長くではありません。そこもまた、しまいに破壊されるのです。 辿りついたらここに戻ってくる必要がなく、永遠の人生があり、クリシュナと一緒に踊れる、そんな天体を見つける努力をしてください。これがクリシュナ意識の意味なのです。この運動を真剣に受け止めてください。クリシュナ意識は、クリシュナの元に辿りついてクリシュナと一緒に永遠に踊れる機会を提供するものだからです。ヴェーダ文献から、私たちはこの物質世界は神の全創造の4分の1に過ぎないことを知っています。4分の3は霊的世界なのです。これはバガヴァッド・ギーターに書かれています。クリシュナは「この物質世界は全体の一部に過ぎない」と言います。もし私たちが空を見上げてできるだけ遠くまで見ても、私たちの視界はそれでも一つの宇宙の中だけに限定されます。そして、物質世界と呼ばれる場所には無数の宇宙が集まっているのです。しかし、この無数の宇宙の群れの向こうには、霊的な天空があります。それもバガヴァッド・ギーターに書かれています。主は「この物質の世界の向こうにはもう一つの自然があり、それは永遠で、始まりの歴史もなく、終わりもない」と言います。「永遠」とは、終わりも始まりもないものを指します。ヴェーダの宗教は、いつ始まったのか、誰もその歴史を辿ることができないので、永遠と呼ばれます。キリスト教は2千年の歴史があり、イスラム教にも歴史がありますが、ヴェーダの宗教の歴史を辿ろうとすると、その始まりを見つけることは誰にもできないのです。したがってヴェーダ宗教は永遠の宗教と呼ばれます。
by ammolitering4
| 2008-01-27 11:07
| 「簡単な惑星旅行」
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