第6章 クリシュナ意識:慈悲の完成
第1段落 プラーラーダ・マハーラージャは今、ご自分の結論を与えられます。「私の親愛なる友人たちよ。至高主はどこにでも存在しておられ、そして私たちは至高主の欠かすべからざる小片であるので、私たちの義務はすべての生命体に慈悲深くあることです。」 人がより低い立場にあるとき、私たちには彼を助ける義務があります。例えば、小さな子供は無力なので、彼は両親の慈悲に依存しています。「お母さん、私はこれが欲しいです。」「はい、我が愛しい子よ。」私たちは、すべての生命体に情け深くあるべきであり、彼らに慈悲を示すべきです。 第2段落 私たちはどうやってすべての人に自分の慈悲を示すことができるでしょうか?無数の貧しい人々がおり、そのため私たちはどうやって彼らすべてに慈悲を示すことができるでしょうか?私たちは、世界のすべての貧しい人々に衣食を与えることができるでしょうか? それは可能ではありません。それでは、どうやって私たちはすべての生命体に慈悲深くあることができるでしょうか?彼らにクリシュナ意識を与えることによってです。それがプラーラーダ・マハーラージャがご自分の学友たちに本当の慈悲を見せている方法です。彼らは皆、クリシュナ意識のない愚か者でした。 そしてそのため、彼(プラーラーダ)は彼らに、どうやってクリシュナ意識になるかを示していました。これが最高の慈悲です。もしもあなたが生命体にほんの少しでも慈悲を示したいなら、それならプラーラーダ・マハーラージャがしたように、彼らをクリシュナ意識において啓蒙しなさい。そうでなければ、慈悲を示すのは物質的にあなたの力を超えています。 第3段落 「私の愛しい友人たちよ」とプラーラーダはおっしゃいます。「この悪魔的な人生を放棄しなさい。この馬鹿げたことを放棄しなさい。」神は存在しないという信念は、プラーラーダ・マハーラージャがご自分の友人たちに放棄するように頼む、悪魔的な特徴です。 彼らは悪魔たちの(訳注:悪魔的な)家庭に生まれ、悪魔的な教師たちによって教えられていたので、プラーラーダの友人たちは「神とは誰だろう?神は存在しない」と考えていました。私たちは、バガヴァッド・ギーターにおいてこのような精神性の人々が悪党と呼ばれるのを見出します。彼らはいつも悪事をしようとするからです。 彼らは非常に良く教育されているかもしれませんが、彼らの計画は騙すことです。私たちは実際的な経験を持っています。彼らは非常に多くの資格を持って、高い教育を受けており、良い服装をしていますが、彼らの精神性は犬のそれよりも卑しいものです。「この男は幾らかのお金を持っている。だから彼を騙すために企もう。」彼らは単に悪党です。 第4段落 彼らは何のために騙しているのですか?ちょうど人生の目的を知らないロバのように、単に感覚の満足のためです。彼は洗濯屋によって飼われ、洗濯屋は彼の背中に可能な限りの物を乗せます。このようにして、少々の草のために、ロバはこの重荷を負って一日中働きます。 同様に、物質主義的な人々は単にわずかな、取るに足らない感覚の満足のために、大変一生懸命に働きます。したがって、彼らはロバと比べられます。彼らはいつも、悪意のある何事かを企てています。 彼らは神を信じないので、人類のうちで最も低い者たちです。なぜでしょうか?彼らの知識は物質エネルギーの影響によって奪われています。彼らは神の存在を否定するので、幻想が彼らを駆り立てます。「そうです。神は存在しません。懸命に働き、罪を犯しなさい。そして地獄へ行きなさい。(so that you may go to hell)」 第5段落 プラーラーダ・マハーラージャは、彼の悪魔的な友人たちに、神はいない、というこの考えを放棄するように頼みます。もしも私たちがこの無意味な考えを放棄するなら、そうすれば私たちの知覚を超えていらっしゃる至高主は喜ばれ、私たちにご自分の慈悲を示してくださいます。 以上で本書を終わります。巻末の「著者について」は省略しました。
by ammolitering4
| 2011-06-30 13:41
| プラーラーダ・マハーラージャ
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