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第6章

第6章 シャーストラ(権威ある聖典)の命令は至高の判断である

第1段落
私たちは、自分たちの知識と知性は非常に限られていると理解します。私たちの脳はとても小さく、私たちの感覚と科学的な機器は不完全であり、私たちの視野は限られています。これらすべての不完全な手段をもってして、どうして(それを)越えた知識(科学)を理解することが可能でしょうか?

研究をするという名の下に、自分の限られた手段によって無限の知識を理解しようと試みることは、単に貴重な時間とエネルギーの無駄です。シュリーラ・プラブパーダは大変親切に、至高の人格神ご自身、主シュリー・クリシュナのアヴァターラ(化身)であるシュリーラ・ヴャーサデヴァの抜かりのない研究によってヴェーダ文献の中に完全で完璧な知識がある、と説明なさいます。

第2段落
ヴェーダはもともと、至高主ご自身によって物質宇宙の最初の生命体であるブラーマーに、彼の心の中から語られました。ヴェーダの知識は、それが口頭受容によって学ばれることを示す、シュルティと呼ばれます。したがって、ヴェーダの知識は、聞くことによって、より高い権威から受け取られねばなりません(シュラヴァナム)。

以前の時代には(訳注:現代のカリユガより前の時代)、人々は非常に高い知性を持っていました。彼らの記憶力は非常に優れていました。ただ単に霊的指導者から一度聞くだけで、弟子はすべてを覚えることができました。したがって、それらの時代には、ヴェーダを筆記された形でとっておく必要はありませんでした。

しかし、シュリーラ・ヴャーサデヴァは、あらかじめ、この現在のカリの時代、争いと誤解の時代の人々は、科学と科学技術の邪魔になる騒音の中に位置して、非常に短い記憶力(訳注:short memories、すぐに忘れる)を持ち、(前よりも)ずっと知性において劣る、ということを見ることができました。したがって、およそ5000年前、彼はこの現在の時代のすべての知的好奇心の強い魂のために、ヴェーダを筆記した形で編纂しました。

第3段落
ヴェーダは実際は知識を意味し、そしてヴェダーンタは知識の最終地点、すなわち至高の人格神、主シュリー・クリシュナを知ることを意味します。バガヴァッド・ギーターはすべてのヴェーダの知識の真髄です。それは至高主クリシュナご自身によって、主の親密な友人であり、弟子でもある、アルジュナによって語られました。

シュリマッド・バーガヴァタムは、すべてのヴェーダ文献の熟れた果実です。それは生命の至上の善(訳注:summum bonum、ラテン語で「highest good」を意味する)、主シュリー・クリシュナの化身(personified)です。それは主の無限の超越的な性質を描写します。

主シュリー・クリシュナ・マハープラブは、サナータナ・ゴスヴァーミーに説明なさいました。「シュリマッド・バーガヴァタムは至高主クリシュナを音で表したものです。ですから、クリシュナが無限であるように、同様に、シュリマッド・バーガヴァタムのすべての言葉とすべての文字の中に無限の意味があり、そして人はそれらを献身者との関わりによって理解することができます。」(脚注1)

主シュリー・クリシュナはおっしゃいます。「私はすべての人の心に位置しており、そして私から記憶、知識、そして忘却が生じます。すべてのヴェーダによって私は知られるべきものです(I am to be known)。実に、私はヴェダーンタを編纂した者であり、そして私がヴェーダを知る者です。」(脚注2)このように、ヴェーダの言葉は至高の権威です。

第4段落
人は、「どうやって人は権威を受け入れるのですか」と尋ねるかもしれません。答えはシュリーラ・プラブパーダによって与えられています。「人の父親が誰であるかという問いへの、本当の母親の応えは、権威があります。」人は、この点について議論したり異議を唱えたりすることはできません。

同様に、子供が自分の父親から2掛ける2は4であると教わり、そして彼が同じことを数学の教授に言うなら、教授は子供が完璧に語っていると同意せざるを得ません。子供は完璧ではないかもしれませんが、彼が語っている知識は完璧です。なぜなら、彼はそれを権威者から受け取ったからです。

同様に、すべてのヴェーダの知識は、誤ることがありません。例えば、ヴェーダの中に、牛の糞は清浄であり、他の糞は不浄である、と述べられており、そして現代の科学はこれが正しいことを見出しました。牛の糞は本当に様々な防腐成分を含むということが、化学分析によって科学的に確認されています。

第5段落
制約された魂につきものの4つの主な欠陥があります。すなわち、不完全な感覚、騙す傾向、間違いを犯すことの確実性、そして幻惑されることの確実性です。したがって、制約された魂は、いかなる規則や規律を作るのにも全く適しません。

シャーストラ(権威ある聖典)に定められた(禁止)命令は、これらの4つの欠陥を越えています。私たちの立場は、単に至高の権威を疑いを持つことなく(without question)受け入れるというものです。このようにして、人は権威を通じて至高主と至高の科学者、主シュリー・クリシュナを理解することができるでしょう。

人は、権威を通して主を知覚、あるいは探知することができ、人は権威を通して主を見ることができ、人は権威を通して主と関わることができます。同様に、人は権威を通して語ることができ、権威を通して議論したり弁護したりすることができ、そして権威を通して証明したり論証したりすることもできます。至高の権威は究極の判断であり、そしてシュリー・クリシュナがその至高の権威です。

第6段落
理解の乏しい者は、さらに尋ねます。「どうやって人はクリシュナが至高の権威であると知るのですか?」最初の生命体であり、物質宇宙の中にすbれての生命体を作るエンジニアである主ブラーマーは、次のように歌います。(サンスクリット引用)

「クリシュナは至高の人格神です。主は永遠の存在の形そのものであり、知識と喜びに満ちています。主は太古の主ゴヴィンダであり、すべての原因の原因です。」(脚注3)シュリマッド・バーガヴァタムには(サンスクリット引用)とあります。「クリシュナは至高の人格神ご自身です。」(脚注4)

主の偉大な献身者であるアルジュナもまた、主クリシュナに次のように言います。「あなたは、至高のブラーマン、究極存在、至高の住みかであり、浄化する方、完全真理、そして永遠の神聖な人です。あなたは超越的で独自である太古の神、そしてあなたは生まれることのない方であり、あまたに偏在する美です。ナーラダ、アスィタ、デヴァラ、そしてヴャーサなどの、すべての偉大な聖人たちは、あなたについてこれを宣言します。そして今、あなたご自身がそれを私に宣言なさっています。」(脚注5)

同じように、プラーラーダ・マハーラージャ、シュカデヴァ・ゴスヴァーミーとバリ・マハーラージャ、マドヴァーチャーリャなどの偉大なアーチャーリャ(聖なる教師)たち、ラーマーヌジャーチャーリャと主シュリー・チャイタンニャ・マハープラブ、師弟継承におけるすべての私の前任のグル(霊的指導者)たち、そして今、私の霊的指導者にして永遠の父、A.C.バークティヴェダンタ・スワミ・プラブパーダ睨下などの、すべてのマハージャナ(偉大な、自己を認識した名士)たちが、同じことを、クリシュナが至高の人格神であるということを宣言します。

したがって、ほんのわずかな疑いさえあるべきではありません。私たちの義務は、これらの聖人的な名士の中で最も偉大な人々の親切な足音を単に辿ることです。このようにして、私たちはクリシュナの科学を理解することができます。

第7段落
これにも関わらず、自然を統御するための事業が続きます。至高存在の計画を見つけるために研究をするのではなく、自然の法則を神の法則として受け入れるのではなく、科学的な精神性は、自然を改良するために、神の場所に人間を置く方法を探します。

しかし、これらの活動を注意深く観察するとき、私たちは二つの公認の目標、すなわち知識と喜びが、長年の努力の後でいまだに達成されていないのを見ることができます。物質主義者たちは、まもなく答えは知られるようになり、すべての人が喜びを得られるようになる、と言って、私たちに辛抱強くあるように申し付けます。

その間に私たちを楽しませておくために、科学技術的なつまらないもの(訳注:trinket安物の装身具、小さくて不必要な物)が山ほどあります。もしも私たちが待ちくたびれて死んでしまうなら、それでも科学者たちは悲劇を認めません。彼にとって、命は所詮、単に分子的な特性に過ぎないからです。

第8段落
このように、無感覚な人々は、人間の人生の貴重な時間、すべての問いの中で最も緊急な、「なぜ私は苦しんでいるのか?」という問いの答えを見つけるための時間を浪費します。事実、彼らは自分たちが苦しんでいるということさえ認めません。

こうして無駄にされた人生は、苦痛の多い逆説になり、その中では、体が苦悶する当惑の中でついに倒れるまで、過ぎ去る時間の一分一分が悲惨さを増します。(訳注:こうして人生を無駄にするのは本末転倒であり、苦しみと当惑の果てに肉体が朽ち果てるまで、時間が一分一分と過ぎ去るにつれて苦しみが増し続けます。)

第9段落
1940年代に、何人かの科学者たちがニューメキシコの砂漠をジープに乗って通りました。彼らは、自分たちの心の中にある、恐怖と目まいがするような発揚状態の間の、神経がもたないほどの葛藤を、解決しようとして張り詰めていました。

マンハッタン計画(訳注:第二次世界大戦中に米国が行った原爆製造研究。1941年に着手され、1945年7月に3個の原爆を完成した。 ノーベル賞受賞者を含む多くの優秀な科学者・技術者が参加した。主にニューメキシコ州で行われたが、初期研究の多くがニューヨーク市のマンハッタン工兵地区で行われたので、マンハッタン計画と呼ばれた)が終わりに来て、彼らは核爆弾の最初の爆発を目撃することになっていました。

それは、戦争に勝つための「究極の武器」としての使用のために考えられていました。彼らの観測室(訳注:bunker、通常は地下にあり、防備されている)の中で、爆弾の恐ろしい、壮大な力に直面して、オッペンハイマー博士(Julius Robert Oppenheimer、1904-1967。ユダヤ系アメリカ人。当時のアメリカ最高の理論物理学者と目されていた。マンハッタン計画を主導し、「原爆の父」として知られた)は、バガヴァッド・ギーターから節を引用しました。

「私は時間、世界を滅ぼす者である。。。」(校正:引用元の記載無し)疑いもなく、原子力を正しく使うには、神と同じくらい知性的な人が必要であり、人類はその課題に十分な力量を持たないかもしれない、と恐れてのことです。

その答えを確実に知るために、私たちにはどちらの証拠が十分なのでしょうか?ギーターの高尚な言葉でしょうか?それとも、歴史の残酷な力でしょうか?

(太字で強調:訳者)

脚注:
1、プラブパーダ、「主チャイタンニャの教え」 p。151
2、BG 15.15
3、ブラーマー・サムヒター 5.1
4、シュリマッド・バーガヴァタム 1.3.28
5、BG 10.12ー13

挿絵:
「私は時間、世界を滅ぼす者である。。。」原子力を正しく使うには、神と同じくらい知性的な人が必要であり、人類はその課題に十分な力量を持っていたということにはならないかもしれない、と恐れて、オッペンハイマー博士はギーターから節を引用しました。
by ammolitering4 | 2011-05-15 07:52 | クリシュナ意識の科学的な基盤 | Comments(6)
Commented by bvd at 2011-05-16 17:37 x
残念ながらほとんどの人々はギーターに耳を傾ける「教育」を受けていません。いったいどこに活路を見出せるのか?無知の世の中を泳ぎ切るのはとても困難だと思います。
Commented by ammolitering5 at 2011-05-17 07:57
活路、、、どこでしょうね。割と八方ふさがりって感じですよね。

すべてはクリシュナのご計画のうちにあることを思い出しながら、それぞれにできることを続けていきましょう。

日本からいろいろとビデオをアップしていただいて、ありがとうございます。行けませんけれど、行ったような気持ちになって見ています。
Commented by bvd at 2011-05-17 21:43 x
八方ふさがり、、、ホントそう思います。僕が出来ることは、ハレークリシュナを唱えて、ビデオをアップロードすることぐらいかな。
Commented by 葉子 at 2011-05-18 01:21 x
お互い、やってることは360度の壁に空いた隙間から助けを求める声を上げてるようなものなのかもしれません。雨粒でもいつかは石に穴をうがつように、続けていればクリシュナが道を開いてくださると思います。まあ、それが明日になるか来世になるかは分かりませんけどね。
Commented by bvd at 2011-05-20 20:28 x
長~いですね。でも引き返したくないし、、、進むしかありません。
Commented by 葉子 at 2011-05-21 12:23 x
あれですね、クモの糸みたいな感じです。引き返す自由はあるけど、奈落の底に逆戻り。とりあえず長くても50年待てば一休みできますから、それまでほどほど頑張りましょう。
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