第18章

第18章 「力が正義となる」について

シュリーラ・プラブパーダと彼の弟子の一人との間のこの会話は、1974年6月にパリで交わされました。

弟子:  昨夜、あなたの講義の中で、あなたは「ちょうど人々が国家の法律に背くと罰せられるように、もしも彼らが神の法律に従わないなら、彼らは神によって罰せられる」という類比をなさいました。ですから若い人たちは、あなたがファシスト(訳注:極右専制主義者)に違いないと考えました。

SP:  しかし、これは実際に世界中で起こっています。彼らはどうしてそれを否定することができるでしょうか?今日の政府は「力が正義となる」を意味します。何らかの方法で、あなたが力を得ます。そして、そうするとあなたは正義なのです。それはどのグループが力を得るかという問題です。

弟子:  しかし、彼らは力を人々に与えたいと思っています。

SP:  どうしてそれが可能でしょうか?非常に多くの人々がいて、非常に多くの異なる意見があります。あなたは自分たちの人々を持ち、別の人はその人の人々を持っています。(訳注:「あなたはあなたの利権グループを代表しており、別の人はその人の利権グループを代表しています。」)

あなたが自分の人々に力を与えようと思えば、直ちに他の者たちが反対します。これは人間の性質です。あなたはそれを変えることはできません。彼らは、力は人々に与えられるべきである、と考えます。しかし、賛成しない多くの他の人々がいます。これが物質世界の性質です。

すべての人が他の誰もをうらやみます。しかし、これらの悪者たちはこれらを理解する知性を持ちません。インドにはガンジーがいました。紳士であり、非常に素晴らしい政治家です。しかし彼は殺されました。ですから、あなたはこれを止めることはできません。それは物質世界の性質なのです。

すべての者が他の者たちをうらやんでいます。あなたは決して、完璧である物質主義的な人々のグループを見つけることはできません。ですから、なぜ彼らは「人々に力を与えよ」と言うのですか?彼らは単に悪者です。

(改行)したがって、シュリマッド・バーガヴァタムは(サンスクリット引用)と言います。クリシュナ意識は、完璧な、うらやまない人々のためのものです。クリシュナ意識でない者は、必ずうらやみます。どこにでも、あなたは競争を見出すでしょう。クリシュナには敵がいました。イエス・キリストにも敵がいました。

そうでなければ、なぜ彼は十字架に架けられたでしょうか?彼には何の落ち度もありませんでした。彼は神意識を布教していました。それなのに彼は十字架に架けられました。これが物質世界です。たとえある人が完璧であっても、それでも彼には敵がいます。どうしてあなたはそれを止めることができるでしょうか?

彼らは「人々に力を与えよ」と言います。しかし、ある良い人々の一団が政権を取れば直ちに、別の一団がそれに反対します。彼らは「私たちに力を与えろ」と言います。ですから、あなたの完璧さがどこにあるのでしょう?(訳注:「これのどこが完璧でしょうか?」)これは完璧さではありません。したがって、私たちはこの物質的な世界とのすべての関わりを放棄しなければなりません。それが完成です。

弟子:  しかし、もしもあなたがこの世界とのすべての関わりを放棄するなら、どうしてあなたは無政府状態を避けて良い政府を持つことができるでしょうか?

SP:  はい。これが要点です。あなたは完璧な権威に従わねばなりません。

弟子:  そして、これが彼らの論点でした。あなたはよい高い権威に従うことを提唱なさいます。

SP:  もしも彼らが完璧な社会を望むなら、あなたは完璧な権威に従わねばなりません。あなたは世俗の政治を通して完璧さを見出すことはできません。あなたは本当の、認められた権威、完璧な解放された魂に従わねばなりません。これがヴェーダ文化における方法(system、体系)でした。

権威は主クリシュナとヴェーダ文献であり、そして社会はマヌ(人間の先祖であり、法を授ける者)とマヌ・サムヒターによって導かれていました。(サンスクリット引用)完璧さを得るためには、私たちはマハージャナ、完璧な、自己を認識した権威に従わねばなりません。

弟子:  しかし、これらの若い人々は、霊的な権威でさえ不完全であると言いました。

SP:  彼らはそう言うかもしれません。しかし、なぜ私たちは彼らの意見を、不完全な悪者の意見を受け入れるべきなのですか?彼らの唯一の権威の考え方は、「力が正義となる」というものです。例えば、昨日のあのグループは、「人々に力を」と提唱していました。

ですから、彼らはいくらかの力を持っており、そして彼らは「あなたはこの考え方を受け入れなければならない」と圧力をかけているのです。そしてこれが、「力が正義である」ということが、世界中で続いています。すべての悪者たちが互いに戦っています。そして多少(他の者たちより)力の強い者が突出します。それだけです。

弟子:  彼らは、これがいつもそれにあてはまる、と言います(this is always the case)。つまり、どんな権威者も、それは単に自分自身を前に押し出した、ある指導者だ、と。(訳注:「権威を持っているのはいつも力の強い者だ、と彼らは言います」、という意味だと思います。)ですから、彼らはすべての権威を退けました。

SP:  はい。彼らの(訳注:彼らが見てきた)すべてのいわゆる権威者たちが不完全だったからです。しかし、完璧な権威もあります。クリシュナ、至高の人格神です。そして、クリシュナの教えに従い、それに沿って教えるいかなる権威者もまた、完璧です。それが権威です。

(改行)私たちクリシュナ意識の権威者は、厳密にクリシュナの権威に従っています。クリシュナ意識を提示するにあたって、私たちは単にクリシュナの言葉を示し、人々を納得させようとしています。「ここに本当の権威があります。もしも従うなら、あなたは幸せになります。」

クリシュナは「あなたは私に服従しなさい」とおっしゃいます。そして私たちは「クリシュナに服従しなさい」と言います。私たちはクリシュナは完璧であると知っており、主に服従することが完成であると知っています。そして私たちが話すときはいつでも、私たちはいつもクリシュナとクリシュナの代理人たちを引用します。

弟子:  しかし、ある人が服従するためには、彼は彼に服従するようにと頼んでいる誰かへの信頼を持たねばならないのではないのですか?

SP:  はい。信頼がそこになければなりません。したがって、バガヴァッド・ギーターにおいて、クリシュナは何よりもまず、ご自分が完全真理であると証明なさいます。それから主は、あなたに服従するように頼みます。しかし、あなたは「これがクリシュナである」と理解する知性を持つ必要があります。それからあなたは服従します。

バガヴァッド・ギーターにおいて、クリシュナは最初に「あなたは服従しなければなりません」とはおっしゃいません。まず主は、体、魂、すべての形のヨガ、すべての異なる種類の知識など、すべてを説明なさいます。それから主は最も内密な知識を与えられます。「他のすべてのものを放棄して、そして単に私に服従しなさい。」

(改行)この物質世界の中のすべての人は不完全です。完璧な人への自主的な服従無しでは、すべての者が不完全です。しかし、クリシュナ、あるいは主の代理人に完全に服従した者は、彼は完璧です。しかし、もしもあなたが完璧な権威に服従しないなら、それならあなたは不完全な悪者でありつづけます。

あなたはナポレオンであるかもしれず、あるいはあなたは小さなアリであるかもしれません。しかし、私たちはあなたがクリシュナに服従したかどうかを見たいのです。もしも服従していないのなら、それならあなたは悪者です。それだけです。
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by ammolitering4 | 2011-04-18 03:58 | 「ハレ・クリシュナの挑戦」


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