第1章

第1章 健康と肉を含まない食生活

「人々にバランスの取れた菜食の食事をするように言うのが、なぜそれほど思い切った劇的なことと受け取られるのか、私には分かりません。人間を切り刻むのは医学的には保守的なことだというのに。」
ディーン・オーニッシュ医師。カリフォルニア州ソーサリトにある予防医学研究所の所長、および「ドクター・ディーン・オーニッシュの心臓病を治すプログラム」(原題:Dr. Dean Ornish's Program for Reversing Heart Disease)の著者

(以下変更無し)

肉を消化する

(変更無し)

(追加)すい臓もまた、毒物によってマイナスの影響を受けます。本当の肉食動物は肉を生で食べます。人間は加熱調理された肉の味のほうを好みます。加熱調理は、肉食動物が肉を消化する助けになる、肉の中の自然な酵素を滅ぼします。したがって、すい臓はより多くの消化酵素を作り出せねばなりません。そのため徐々に負担がかかり、弱って病気を招きます。

心臓病

(第1、第2段落は変更無し)

第3段落

ニューヨーク大学の栄養学部長マリオン・ネッスルは、「アメリカ人の食生活において、飽和脂肪酸の中で肉が占めている割合は異常に高いのです」と述べています。早くも1961年には、「アメリカ医療協会ジャーナル(Journal of the American Medical Association)に、合衆国における死因の半分以上を占める心臓病の症例の97%が菜食によって予防可能である、と述べられています。これらの発見は、飽和脂肪の割合が高い食事が心臓病を引き起こすという、アメリカ心臓協会(American Heart Association)による報告によって裏づけられています。

第4段落

いくつか興味深い統計があります。
1.血液中のコレステロール値が1%低下すると、心臓病のリスクが3-4%減る。
2.ベジタリアンの血中コレステロール値は、非ベジタリアンに比べて14%低い。
3.ベジタリアンの心臓病による死のリスクは、非ベジタリアンに比べて半分である。



(第1段落は同じ)

第2段落
前述のように、本物の肉食動物は生肉をすばやく、およそ3時間で消化管を通貨させます。人間の消化管は長いので、肉を処理して消化するには12-18時間かかります。消化管内の環境は温かくて湿気があるので、肉は腐って遊離基(フリーラジカル)、すなわち不安定で破壊的な酸素原子を作り出します。フリーラジカルは癌や早期の老化や他の消耗性疾患の原因となります。これらのフリーラジカルは、長い消化プロセスの間に体内に放出されます。

(改行)
研究が進むにつれて、肉食と他の癌を関係付ける証拠が恐るべき速さで積み重なっています。フラミンガム健康研究所(Framingham Health Study)および国立心臓・肺・血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute)の所長であるウィリアム・キャステリ医師は次のように書いています。「植物を主体とした低脂肪の食事は、心臓発作の割合を85%下げるだけでなく、癌の割合も60%下げます。」

(第3段落は変更なし)

(追加)
人間の臓器に対するニトロサミンの影響に関する最近の研究はほとんどありません。それが発がん性であるというのは、かねてから証明されています。どんな形態の肉を食べる人でも、危険にさらされています。

肉の中の危険な化学物質

(第1段落は変更無し)

第2段落

これらの化学物質の一つは、(遺伝子)組み換え型の牛成長ホルモン(rBGH/BST)、すなわち合衆国でジエチル・スチルベストロール(訳注:女性ホルモン作用を持つ合成物質)の代替として近年になって開発された合成成長ホルモンです。ジエチル・スチルベストロールは発がん性があることが分かっています。

rBGH/BSTは、合衆国には牛乳が余っているにも関わらず、牛乳の生産を増すために使われます。rBGH/BST 処理を施した牛乳はヨーロッパ連合とカナダでは、健康に深刻な害があるとして禁止されているだけでなく、 rBGH/BSTは肉食をする者にとっては二つのもっと深刻な健康への害に関連しています。処理された牛の牛乳の中に存在していて、パスチャライズ処理によって取り除かれないだけでなく、 rBGH/BSTは肉の中にかなりの量が含まれるのです。

第3段落

まず第一は、 rBGH/BSTを施された牛は、他の牛よりもかなり高い割合で乳房が腫れ上がります。この問題を打ち消すために、農家は牛に大量の抗生物質を投与します。その抗生物質は、乳脂肪を含む牛の脂肪細胞に検知可能な量が残っています。このプロセスが原因となって、抗生物質に耐性のあるバクテリアが繁殖し、人間の病気を治療するために使われる抗生物質の効果がますます落ちます。FDA(アメリカ食品医薬品局)は、ペニシリンとテトラサイクリン(抗生物質の一種)によって食肉産業は年間に19億ドル(訳注:1ドル100円として1900億円。以下同様)も節約できると推定しています。それは彼らが人間の健康にとって害となりうる可能性を見過ごすに足る理由となっています。

第4段落

第二の健康への害は、ホルモン処理を施された牛乳の中に見られる、インシュリン成長因子(IGF-1)の上昇です。 IGF-1は、人間においても牛においても同じ形をとり、どちらの場合も体の細胞が成長ホルモンに反応するあり方をコントロールします。人間の体に IGF-1が増えると、様々な病気が引き起こされます。その中の少なからぬ症例が、大腸、甲状腺、胃、表皮、および乳房の癌です。

狂牛病

第1段落

正しくは牛海綿状脳症(BSE)として知られる狂牛病は、世界中に恐怖を巻き起こしました。当然のことです。しかし、何が原因でしょうか?科学者たちは、 BSEは脳を蝕む病気の一種だと言います。同種の病気は、羊、ミンク、鹿、エルク(訳注:大型の鹿)、猫、および人間に見られます。実際、カリフォルニア大学の研究者である生化学者スタンレー・プルーズナーが、一片のタンパク質である「プリオン」の数式の中に炎症の源を発見する助けとなったのは、 人間型の BSEでした。 BSEは、人間型がそうであるように、共食いによって伝染することが証明されました。そして、感染した牛肉から人間へというように、種を超えて伝染しうることも証明されました。

第2段落

世界中で、近代的な農家は家畜を飼育場で育て、草の代わりに穀物を与えます。穀物は育てるための費用が大きなタンパク源なので、農家はもっと安いタンパク源を探しました。病気で死んだ家畜、精肉産業と皮革産業で使われなかった部分(動物の体重の約半分)、車にはねられた動物、安楽死させられたペット、および動物管理センターに殺処分された動物は、24億ドル(2400億円)の畜産動物油脂製造業(以下、レンダリング産業)の一部です。
(参考資料)日本畜産副産物協会

ロサンゼルスだけでも毎月2千トンの安楽死させられたペットがレンダリング業者に送られます。その数字はイギリスでもほとんど同じです。(訳注:これはイギリス全体を指すのでしょうか?)これらの動物と動物の部位は、脂肪とタンパク質の塊に分離するまで蒸されます。脂肪は化粧品、潤滑油、石鹸、およびロウソクに使われます。タンパク質の塊は、乾燥されて粉にされ、「濃縮タンパク質」として飼育場に売られ、そこで動物の餌に混ぜられます。牛、羊、鶏、および豚は、共食いを強要されるのです。

第3段落

1988年にはイギリスで2千件の狂牛病の症例が報告されました。反芻性動物に反芻性動物のタンパク質を与えることは禁止されているにも関わらず、1992年には新しく3万5千件の症例が確認されました。1993年には、2人のイギリス人の酪農家がクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、すなわち人間型の BSEで死亡しました。二つのことが明らかになりました。 BSEは牛乳を通して牛から子牛へと感染します。また、感染した肉を食べることで、他の種も病気になります。

第4段落

イギリスは、飼育場の運営や BSEの危険についても、唯一の国ではありません。アメリカの牛もBSEにかかり、アメリカの人々も CJDに苦しんでいます。1996年4月には、テキサスの北東部の一角だけで CJDの症例が8件診断されました。BSEが種を超えて感染する前の、通常の感染の割合は100万人に一人の死亡例というものです。

第5段落

そして、合衆国もイギリスも、農家が反芻性動物のタンパク質を家畜に与えるのを規制した一方で、農家は飼っている草食性の動物に動物たんぱくを与える試みを続けています。伝染性を取り除くための加工がほとんど施されていない、噴霧乾燥(スプレードライ加工)された血液製品の飼料中での使用はますます増えています。この原稿を書いている2006年現在、BSEは新しく合衆国、イングランド、スコットランド、スウェーデン、カナダおよび日本で発生し続けています。危険は去っておらず、問題は解決されていません。

他の危険

(旧版の「肉の中の危険な化学物質」の第4、5、および7段落に同じ)

肉の中の病気

(第1段落は変更無し)

第2段落

USDA(米国農務省 )の肉の検査方法は、どちらにしても疑問の余地があります。それらの方法は、1907年の肉の検査条例に基づいています。それは検査官が汚染の有無を調べるのに視覚、嗅覚、および感触に頼ること、つまり、「つついて匂いをかいでみる」方法を取るように指導しています。しかし、問題は「つついて匂いをかいでみる」方法では大腸菌O157:H7株やサルモネラなどの猛毒の汚染を探知できないことです。1996年にUSDAは検査方針を変更し、精肉業者がより多くの社内検査を行うことを認可しました。結果として、消費者の安全はますますないがしろにされるようになりました。

(旧版の第3段落の途中まで。スウィフト、アーマー、カーネーションなどの精肉業者の製品に汚染された死体が見つかっている、というところまで。)

(追加)
政府説明責任プロジェクトの食品安全理事であるフェリシア・ネスターは、記者たちに次のように語りました。「連邦政府の検査官は、食品ではなく書類をチェックします。そして彼らは、製品が紫色のUSDA認可シールを貼られる前に糞便や他の汚染物を取り除くことを禁じられています。」2004年の調査に返答した206人の食肉検査官は、「USDAの新しい規則が原因で、動物の糞便、嘔吐物、金属の破片、あるいは他の汚染物に対して、業者が直接的な行動をとらないということが、毎週、あるいは毎月起こっていた。」

(この後は旧版第3段落の残りの一文が入る。)

第4段落(追加分)

産業廃棄物の排水と、水環境へのゴミの投棄によって引き起こされる、高レベルのポリ塩化ビフェニル(PCBs)(訳注:日本では現在は使用禁止)によって、魚介類が汚染されているということもよく知られるようになってきています。一部のPCBはダイオキシンに似た性質を持っています。(ダイオキシンは最も毒性の強い人工の化学物質のひとつ。)一部はホルモンとして機能し、他は神経毒として機能します。それらは、癌、肝臓病、先天性欠損症その他の多くの深刻な病気を引き起こします。

殺虫剤汚染

西洋では、作物のほとんどは家畜の餌として育てられています。動物のために育てられる作物には、人間が直接消費するものよりもかなり高い基準で殺虫剤の使用が認められています。家畜の飼料は、とうもろこし、大豆、綿、および麦から成ります。これらの作物に高い基準で殺虫剤がまかれ、そして家畜がそれを食べると、発がん性の化学物質の残留物質が彼らの生組織に蓄積します。のちに彼らが屠殺されて、使われなかった部分がレンダリングされると、濃縮物は動物の動物の飼料に加えられます。既に濃縮されている残留化学物質はさらに濃縮され、人間の消費するものへと移行します。

1962年に出版された「沈黙の春」の中で、レイチェル・カーソンは、主に飼料作物農業で使うために、除草剤の形で毎年6億3766万6千ポンド(訳注:約3億kg)の合成毒が作られていると述べています。1998年にはその数字は400%増加しており、現在(2006年)では600%になっています。

肉を含まない栄養


(旧版の第1段落は二つの段落に分けられている。内容は同じ。)

(旧版の第2段落の途中、余剰タンパク質は窒素廃棄物となって腎臓に負担をかける、というところまで。)

(追加)
そして、やがて体から出て行きますが、そのときにカルシウムを奪います。たんぱく質の摂り過ぎと骨粗しょう症の増加を関連づける多くの研究がなされています。骨粗しょう症が骨の中のカルシウムの減少によって引き起こされることを科学者は以前から知っていましたが、彼らは今ではこの欠乏症の主な原因がタンパク質の摂り過ぎであることを理解しつつあります。
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by ammolitering4 | 2010-01-09 10:10 | 「ハイヤーテイスト」


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