第7段落より
主クリシュナは、さらに物質想像の多くの偉大な顕現を列挙し、それぞれがいかにご自分の代理であるかを説明なさいました。主は次のようにおっしゃって、これがの顕現の長く詳細な報告を結論付けられました。 (サンスクリット引用) 「しかし、アルジュナよ。これらすべての詳細な知識がなぜ必要でしょうか。私は自分のほんの小さなカケラの一つでこれらすべての宇宙に充満するし、支えているのです。」(BG10.42) 第8段落 このように、この物質世界はクリシュナの一つの完全部分の上に存在しています。もしもクリシュナがこの宇宙にお入りにならかなったなら、それは存在しえなかったのです。同様に、クリシュナの微細な小片である霊魂がこの体に入らないなら、この体は存在することができません。霊魂が去れば、体は直ちに無用になります。クリシュナが物質にお入りになるとき、物質は価値をもちます。これは微細な個々の原子にとっても偉大な宇宙にとっても真実なのです。 第9段落 クリシュナの顕現はとても偉大なので、私たちは主の快楽は私たちのよりもはるかに大きいということを知るべきです。私たちは、クリシュナがどのような種類の快楽をお好みであるかを理解しようとしなければなりません。誰もが神は偉大であると知っています。そして私たちはこのことから、主の快楽もまた偉大であると結論付けることができます。このことに関して、スヴァルーパ・ダーモダラ・ゴスヴァーミーは、ラーダーとクリシュナの恋愛は普通の物質的な出来事にように見えるかもしれないけれど実際はそうではない、という節を書かれました。ラーダーラーニーはクリシュナの喜びの潜在力です。ヴェダーンタ・スートラの中に、完全真理はいつも喜びの潜在力を楽しんでいる、と書かれています。私たちが喜びを欲するとき、私たちはそれを一人で得ることはできません。友人や家族がいるときに喜びを感じます。私は部屋で一人で話すかもしれませんが、もしも私が部屋で他の人たちの前で話すなら、喜びは増します。喜びとは、他者が存在しなければならないことを意味します。したがって、いつも楽しんでいらっしゃる完全真理であるクリシュナは、多くの他者をお持ちなのです。 第10段落 私たちはクリシュナの欠かすべからざる小片であり、クリシュナに喜びを与えるために作られました。主たる喜びの潜在力はラーダーラーニーであり、そのためラーダー・クリシュナはいつも一緒です。物質エネルギーは外部の潜在力であるマーヤーによって管理されている一方で、霊的世界は内部の潜在力であるラーダーラーニーによって管理されています。私たちはしばしばラーダーラーニーに祈ります。なぜなら、彼女はクリシュナの喜びの潜在力だからです。「クリシュナ」という語自体が「すべてを魅了する」という意味ですが、ラーダーラーニーはとても素晴らしいので、彼女はクリシュナを魅了します。もしもクリシュナがいつも誰もにとって魅力的で、ラーダーラーニーがクリシュナにとって魅力的なら、どうして私たちはシュリーマティー・ラーダーラーニーの立場を想像することができるでしょう。私たちは謙虚に彼女を理解しようとし、次のように言って服従すべきです。「ラーダーラーニー、あなたはクリシュナの恋人(beloved)です。私たちは尊敬をもってあなたに服従します。」ラーダーラーニーはクリシュナにとってとても愛しい方なので、もしも私たちがラーダーラーニーの恵みを通してクリシュナに近づけば、私たちは簡単に主を得る(主に辿り着く)ことができます。もしもラーダーラーニーが献身者を薦めれば、それがどんなに愚かな者であってもクリシュナは直ちに受け入れます。結果的に、ヴリンダーヴァンでは献身者たちはクリシュナの名前よりもラーダーラーニーの名前の方をより頻繁に唱えています。インド中どこに行っても、献身者が「ジャヤ・ラーデー」と言っているのが聞こえます。私たちはラーダーラーニーを崇拝することにもっと興味を持つべきです。私たちがどんなに堕落していても、もしも何らかの方法で彼女を喜ばせることができれば、私たちはとても簡単にクリシュナを理解することができるからです。もしも私たちが推察の過程を通してクリシュナを理解しようとすれば、私たちは何度も生まれ変わって推察しなければなりません。しかし、もしも私たちが献身奉仕を習慣づけて単にラーダーラーニーを喜ばせようとするなら、そうすればクリシュナはとても簡単に理解できます。ラーダーラーニーはとても偉大な献身者なので、彼女はクリシュナに命令することができます。 第11段落 クリシュナでさえラーダーラーニーの性質を理解することができません。彼女はとても偉大なので、主は理解することに失敗します。ラーダーラーニーを理解するために、クリシュナは実際に彼女の立場を受け入れました。クリシュナはこう考えました。「私はすべてにおいて完全で完璧なのに、それでもラーダーラーニーを理解できない。それはなぜだろうか。」これがクリシュナにラーダーラーニーの性癖を受け入れることを必要とさせました。これがクリシュナの主チャイタンニャ・マハープラブとしての顕現にあたります。主チャイタンニャ・マハープラブはクリシュナご自身ですが、主はラーダーラーニーの性癖を受け入れたクリシュナです。ラーダーラーニーは、いつもクリシュナからの別離を感じています。同様に、ラーダーラーニーの立場にあって、主チャイタンニャはいつもその別離を感じていました。さらに、主チャイタンニャの教えに従う者は、会うことではなく、別離の感情を経験して味わうべきです。 第12段落 最も完璧にして高度に発達した存在である主チャイタンニャ・マハープラブの弟子であるゴスヴァーミーたちは、決して「私はクリシュナを見たことがある(私はクリシュナに会った)」とは言いませんでした。その代わり、彼らは絶え間なく「ラーダーラーニーはどこだ?ラリターとヴィサカーと、ヴリンダーヴァンの他の(高貴な生まれの)少女たちはどこだ?」と呼んでいました。(cried,泣くように呼び求める)。ヴリンダーヴァンに住んでいたとき、至高神への愛が十分に育った状態でも、ゴスヴァーミーたちは「ラーダーラーニー、あなたはどこにいらっしゃるのですか。あなたの御友人たちはどこにいらっしゃるのですか。おお、ナンダ・マハーラージャの息子よ、あなたはどこにいらっしゃるのですか。あなたがたは皆、どこにおいでになるのですか」と呼んでいました。このようにして彼らはクリシュナを探しました。そして彼らは一度も「昨晩、私はクリシュナがゴピーたちと踊っているのを見ました」とは言いませんでした。発達した献身者は、そのような主張はしません。物事を安価に受け取る者たちがそうするのです。一部の人々は、ラーダーとクリシュナはとても安いので夜毎見ることができると考えますが、それはゴスヴァーミーたちの教えではありません。彼らはいつもクリシュナを探してこう呼んでいました。「あなたがたはどこにいらっしゃいますか?ラーダーラーニー、あなたはどこにおいでになりますか?クリシュナ、あなたはどこにいらっしゃるのですか?ゴヴァルダーナの丘のそばですか?ヤムナー川の土手の上ですか?」このようにして、ヴリンダーヴァンの地域全体をゴスヴァーミーたちは狂人のようにラーダーとクリシュナを探し求めて呼んでいました。
by ammolitering4
| 2009-06-11 13:16
| 「クリシュナ意識への上昇」
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