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こんにちは

こんにちは。最近は全然関係ないことを載せてるにも関わらず、変わらず見にきてくださる方がいらっしゃいます。ありがとうございます。さて、なんでこの本の内容がクリシュナ意識と関係ありそうに思えるのかということですが、それはキングさんが「共通の理想」ということを極めて重要なものとして捉えてあるからです。この方は、建築計画に関して住民と行政が対立したときなどに招かれることが多い方です。住民が現場に座り込んで実力で計画を阻止しようとしたりする場面、つまり、どうしようもない泥沼状態になったときに「なんとかしてくれ」といって泣きついてこられるのです。

キングさんはそこへ仲裁に入り、関係するすべての人から「理想の状態」を聞きだします。よく耳を傾け、誰にでも分かる形で絵に表します。自分が語る様子を誰かが目の前で絵にしてくれる、そしてそれを行政の人たちや他の市民と共有してくれる、ということほど、「ほんとうに話を聞いてもらえた」という気持ちにさせてくれるものはないのではないかと思います。

こうして描き出された集合的な理想の形は、計画の最後までガイドラインとして重視されます。そして、その後の開発計画のときにも参照されます。しかし、現実には様々な制約によって理想の様子をそのままに実現することはできません。そのため、現実を理想に照らし合わせながら妥協をしていきます。今は無理だけれど予算ができたら実現しよう、これは無理だけれどあれなら何とかなる、というふうです。その様子は、いつも理想の目的地としてクリシュナの姿を見ていながら、今の自分のあり方で無理なくできる一歩を踏み出す、という様子に似ている気がするのです。回り道であっても、近道でなくても、目的地から目を離さずにいれば何とかたどり着けるものです。

また、子供であっても英語の分からない人であっても、皆から平等に話を聞きます。現実には10歳未満の子供たちからの希望はあまり実現できない場合が多いそうです。どこもかしこもディズニーランドのようにしてほしい、という意見が出たりするからです。それでもやっぱり、耳を傾ければ子供たちの幸せのためにはどうしたらいいかという指針が見えてくるし、それは次の世代の子供たちのためにもなります。そして、一部の老人などの意見には特に注意深く耳を傾けるべき、ということなども書かれています。こういうのも、クリシュナの欠かすべからざる小片である個々の魂すべてを尊重すること、しかし知恵のある人たちの意見は特によく聞くことなど、ヴェーダの教えにつながるものがあるように感じます。

個人的にこのスタンレー・キングさんという建築家には特別な何かを感じるので、この方の哲学をここでこうしてしばらくみなさんと共有することにしようと勝手に決めたのでした。なお、翻訳はあくまでラフなものです。全部出来上がってからもうちょっと自然な日本語にしようと思っています。

なお、小さいほうの文書はもっと最近のもので、環境的な持続性の側面と教育の側面が強まっています。教育関係の方がいらっしゃいましたら、ぜひこの方法を応用して活用していただきたいと思います。キングさん、あるいはスーザン・チェンさんへのご質問などありましたら、私が代わって受け付けてお届けします。
by ammolitering4 | 2012-07-25 10:28


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